【投資】双日の2019年第2四半期決算を見てみた
僕の所有している双日株で2019年第2四半期決算の発表がありましたので、どんなもんか見てみました。 学生で言うところの中間テストだと思いますので、進捗はどうなのか、課題はなんなのかそのあたりを踏まえ見ていこうと思います。
まず当期純利益に関してですが、期初見通し630億円に対し、今回の見通しは700億円となっています。 進捗率としては53%とのことで、まずまずの進捗と思っています。 期初の見通しで換算すると59%の進捗率とのことです。
各セグメントでみると特に際立っているのが、金属・資源部門の進捗率です。 進捗率でいうと期初見通しで79%、修正後の見通しで57%となっています。
逆に進捗率が芳しくないセグメントは機械・医療インフラで期初の見通しに対し、進捗率は23%となっています。
なぜ金属・資源部門が際立っているか
なぜ金属・資源部門が際立っているかは、決算資料冒頭のサマリーに記載されています。
石炭をはじめとした資源価格の高止まり
じゃあ、なんで石炭等の資源市場が高止まりしているか。
こちらのグラフを見てもわかるように2015年の1mt(メリックトン)あたり60ドル付近で推移していたのが、現在は100ドルから120ドルの間で推移しています。 (画像引用:https://pps-net.org/statistics/coal)
石炭価格が高くなっている理由は主に中国・インドが台頭してきた背景があります。
これまで、中国・インドは自国産の石炭で国内需要を賄ってきたが、石炭消費量の増加により、海上貿易における中国・インドの輸入割合は増加。相対的に日本の輸入割合はこの10年で一般炭では2割強から約1割に、原料炭では約4割から約2割に低下しており、海上貿易における日本の輸入国としてのプレゼンスが低下してきてい。 http://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shigen_nenryo/pdf/024_s03_01.pdf
この流れは今後もしばらくは続くと思われるので、石炭を扱う商社は恩恵を受けることになるでしょう。
逆に石炭を利用する業界はコスト増となり、業績の悪化につながりかねません。
石炭は主に火力発電に使われますが、このあたりは環境面への配慮がありますので、各国の政策については注視していく必要があります。
なぜ機械・医療インフラ部門が芳しくないか
資料では、
産業機械、インフラ関連の収益を下期に見込んでおり、概ね見通し通り
と説明しています。
双日では、トルコ病院案件やタイのエンジニアリング会社に出資したりと積極的に拡大しているものの、新興国の政治・経済・社会環境の変化に伴うカントリーリスクがありますので、こちらも注視が必要です。
ということで、決算状況は悪くないため、引き続き株は持っておこうと思います。