【読書メモ】伝説のトレーダーcisさんの頭の中を知れる『一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学』
- 作者: cis
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/12/21
- メディア: 単行本
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僕がcisさんを強く認識したのは、2018/2/6の日経平均暴落時のこと。
一撃19億 pic.twitter.com/THT5qNZIM8
— cis@株 先物 FX 仮想通貨 リネレボ (@cissan_9984) 2018年2月6日
一撃19億
このツイートで気づいた。この人はやばい人だって。 そんな人が今度本を出すということで、ぜひ読んでみたいと思い、Amazonで予約して待ちに待って、読んでみました。 ほんとは年末年始の暇なときに読もうと思っていたが、cisさんの投資哲学の濃さに読んだら思わず止まらなくなってしまいました。
この本は単なるトレードの手法を紹介している本ではないです。 cisさんはそんなことはしない。手法を紹介した時点で、それは使い物にならなくなってしまうから。
より根本的な哲学がこの本には詰まっています。
この本の対象者ではない人は本の中身でもcisさんが語っていますが、
- 会社から給料をもらって満足している人
- 損すること、リスクを嫌う人
は対象ではないです。
逆に今の僕のようにファンダメンタル分析中心で株式投資をやっているはいるものの、思うように成果がでていない人やトレードを始めてみたい方にはおすすめの一冊となっています。
この本の面白さは、なんといってもcisさんにおける投資、ギャンブル、人生観が濃く散りばめられているところにあります。 cisさんについて簡単に説明すると、大学生の頃から株式投資を始め、現在230億円の資産を保有するという桁外れな人であります。
230億円あったら、配当で楽々暮らせるじゃんと思いますが、cisさん級になると配当以上のリターンが見込めるため、配当狙いの投資はしないというところも相場師だなと感じるところです。
特にこの本の中で印象に残った部分は、「とにかく仮説を考える」という章でした。
「こんなことが起きたら、こんな展開で儲かる」みたいな仮説をいつも考えていて、アイデアを何十個か持っている。それがたまに実際に起こることがあって、そんなときは「はい、きた」みたいな感じなる。 「円安になったら輸出産業は利益が上がって株価も上がるはず」みたいな半ば常識みたいなものではない。
とにかく仮説を常に考え、ネタとして自分の中にストックしておくこと、これは非常にトレードとしては大事なことだと学びました。 いくつかこの本の中で、その仮説の立て方的なところも紹介されていて、参考になりました。
次に、僕が印象に残った部分は、「僕が負け続けていた理由」という章です。
そこでは、当初僕と同じくファンダメンタル分析でcisさんも株式投資を始めて、なかなか思うように成果が上がらなかったことが紹介されていました。
企業の価値を株価が正しく反映していないと考えるよりも、株価こそが答えであり、世の中の総意として適正だとみなされている数字だと考えるほうが正しい。
今まで僕は利益の成長率、配当、PERといった代表的な指標からその株が割安かどうかを判断して、売買してきましたが、それはある程度正解のようで、ほとんど説明できないことが多いです。
それよりも仮説をいくつも自分なりに考え、それをマーケットに当てはめて検証し時には失敗するが、その失敗を小さくして何度も繰り返す。この動きが重要であることを学びました。
cisさんは現在230億円もの資産を所有しているが、そんな結婚相手はどんな方なのか、馴れ初めはどんな感じだったのかもこの本では紹介されていて、面白かったです。
はじめにも言いましたが、この本は金持ちの単なるトレード手法を学ぶための本ではないです。 トレードの土台となる考えを植えつけてくれる、そんな本でした。
株式投資をやっている身として、非常に参考になるというか、参考程度に留めず、自分を客観的にみつめ相場に挑んでいきたいと思います。
- 作者: cis
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/12/21
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